2024.04.12|お知らせ

『導き』

名古屋ダルク代表 倉地光一

年が明けて早いものでもう4月です。1月15日から「依存症回復支援施設OLIVE(オリーブ)」を開所いたしました。
オリーブの由来ですが深い意味が特にあって決めたわけではありません。
施設名ををどうしようか?とスタッフで話し合いそれぞれ考えてみましたがしっくりきませんでした。

とあるスタッフが「オリーブはどうでしょうか?」と発言があり、みんなの直感が働きこのネーミングになりました。

調べてみるとオリーブには色々な意味があることがわかりました。「ノアの方舟」のストーリーに登場します。

皆さんの多くがこのストーリーをご存知だと思いますが、神様は罪と暴虐に満ちてしまった世界を造り直す為に地上に大洪水を起こしますが、義人ノアとその家族は神の言葉に従って方舟を造って入り、その裁きを免れました。

また一年もの期間、地を覆っていた大水が引きはじめた時に、地が乾いたことをノアに知らせた鳩がその口に咥えていたのが「オリーブの若枝」だったのです。このことから、オリーブは災いの終わりである「平和」の象徴といわれるようになりました。

本当に施設の名前にピッタリだと驚きました。まさに導きですね。
私自身がアディクションの渦中にある時は終わりのない絶望との戦いの毎日でした。
どうにか生きながらえようとアディクションに頼りながら毎日奮闘していました。

しかし、初めは解決策だったアディクションが次第に解決策ではなくなり、アディクションが問題を引き起こす原因になってしまい思い通りに生きることができなくなっていました。
そんな私にダルクが終わりのない戦いに終止符を打ってくれました。

古い自分の死によって新しい自分の生まれ変わりがあり、薬物の必要としない新しい生き方を歩むことができました。

依存症という災いの終わりをオリーブが運んでくれることを信じて、今はオリーブに通ってくる仲間たちと一緒にプログラムに取り組んでいます。
毎日通ってくる仲間や週に一回通ってくる仲間、様々な仲間たちがオリーブに集い、依存症からの回復を目指しています。

どんな形であれオリーブが居場所となり、苦しみの中にある人が癒しの時間を過ごせたらと願っています。
開所したばかりですが8名の仲間たちと今は共に生きています。

始める前は人が集まるのか不安でしたが要らぬ心配でした(笑)
神様は必要なものをいつも用意してくれています。
神様を信じて与えられたことを受け取ることが私のできることです。
きっと上手くいかない結果も必要なことですし、上手く行かなければやり方を変えればいいだけです。
試練は神様の愛であり、私の成長のために必要なことです。
そして乗り越えた時の喜びはとても大きなものです。
この喜びを分かち合う仲間たちに恵まれている私は幸せだとつくづく感じます

こんな私たちを長い期間支え続けてくれていた後援会の会長の竹谷神父様が先日病のために亡くなられました。
私自身、ダルクでの入寮生活では神父様とはあまり関わりがありませんでした。
たまにある福信館でのバザーで顔を合わせるぐらいでした。ちょっと怖そうな雰囲気で正直、関わりにくいイメージでした。
次に会ったのは、岐阜ダルクでチャリティーコンサートを開催するために多治見教会に伺った時でした。
当時、竹谷神父様が多治見教会の担当神父様で事情を説明しましたが断られてしまい、頭を悩ませてダルクに戻ったのを覚えています。

そんな時に亡くなった外山さん(ケンさん)がもう一度行ってこい!とアドバイスをくれました。
恐れで一杯の私には断られた相手にもう一度会いに行く勇気は中々出ません(笑)
しかも私の中のイメージが更に恐れを掻き立てます。

先行く仲間の励ましもあり、勇気を持ってもう一アポを取り会いに行きました。
一生懸命説明をしてお願いをしてみると⋯⋯なんと了承してもらえました!

困っていた私に救いの手を差し伸べてくださいました。
元々名古屋ダルクの後援会も外山さんが竹谷様に会いにいき、願いしたことによって困っている人を放って置けない神父様が作ってくれたと話を聞きました。
本当に愛が深い人だと後になりわかりました。よくないイメージを持っていた私がとても恥ずかしくなりました。

私の偏見をお許しください。

炊き出しのお手伝いも神父様への恩返しができればと言う思いもあり、ダルクとして参加させていただいています。
そんなことでは受けた恩はとても返しきれませんが、やれることをしていきたいと思っています。

支えてくださり、本当にありがとうございます。感謝してもしきれませんが、天国の神父様へはこれからもグッドニュースを届けていきたいと思います。

そして次期会長ですが、名古屋ダルクの活動にとても理解してくださっている精神科医の山谷先生にお願いしました。

後援会の会長という立場は聖職者でなければいけないかと悩んでいましたが竹谷神父様はダルクの活動に理解があれば誰でも良いと仰ってくださいました。
ですので、今のダルクを支えてくださっている山谷先生に是非なって頂きたいと思い、お声掛けさせてもらい快く引き受けていただきました。

色々なことが目まぐるしく進んでいきますがより良い施設の運営を目指してスタッフ一同頑張って参ります。
これからも名古屋ダルクの活動を御支援くださいますようお願い申し上げます。

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