岐阜県多治見にあるカトリック教会(修道院)にダルクメンバー8名で畑仕事に出掛けた。
ミツ、ヤス、シバタ、ハル、コウスケ、バヤシ、キン、そして僕の8名である。
教会の敷地の中にある畑の一区画をダルクが借りているらしい。
そこで成長した作物のおすそ分けをすることで、教会神父様ともWinWinの関係らしい。
畑の周りには、ぶどう果樹園が広がっていて、今は時期外れではあるが、秋にはぶどうがたくさんなっている風景が想像できた。
なんでも教会では、このぶどうでワインまで作っているらしい。
僕の担当は、畑の周りの雑草の草むしり。
最初は、かがんで抜いていたのだが、体がきつくて、すぐに座り込み、鎌などで勢いよく刈っていく。
膝や尻が土で汚れるが、仕方がない。
ヤスさんは、この畑班の班長のように張り切っている。
ハルさんは、ミツさんと競うように精を出している。
シバタさんは、雑草刈りが上手い為、僕は陰ながら『草刈りマイスター』の称号を贈った。
他の人たちも頑張っている。
ならば僕も休む訳にはいかない。
この日、収穫したのは、色鮮やかに育ったチューリップだけだった。
そのチューリップも神父様にお届けした。
花以外にも、ジャガイモなどあるが、芽は出ていたものの、収穫できるタイミングではない。
午前11時半頃に休憩。
お昼休みとした。
昼食には、ダルクに協力してくれる女性がたくさんの差し入れをしてくれた。
コーヒー、お茶、マスカットジュースなどの飲み物、おにぎり、肉じゃがなどの食べ物。
中には沖縄の名産品だとか、秋田の郷土料理などもあり、初めてその料理の名前を教えてもらったのだが、名前を忘れて残念だ。
長期間の酒浸り生活で、アルツのハイマーに近いアルコール依存症で老人の僕の記憶力はこんなものだ。
仕方がない。
食事休憩の後の午後も、畑作業を仲間たちと一緒に頑張った。
最後は、鍬や釜や長靴などを洗い、撤収。
これから、この畑では、夏野菜を植えていくことになる。
どんな夏野菜を植えるのか、仲間のアンケートも取ってある。
自分たちの作りたい作物を植え、自分たちで育て、自分たちで収穫し、そして自分たちでありがたくいただく。
畑自体はそれほど広いわけではないが、まさに理想的な環境である。
食べる時には、さぞや幸せな気持ちになるだろう。
抜けるような青空の下、僕は半月前迄の暗く狭い部屋での泥沼の飲酒生活を振り返っていた。
太陽の光を浴びながら、絶望の淵から生還した兵士のような気分を味わっていた。
イケちゃん
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