依存症のミツヤです。
先日、名古屋市家族教室に参加させてもらいました。
正直、家族とちゃんと関わってこなかった自分が、何を話せばいいんだろう?何を伝えればいいんだろう?とずーっと考えていました。
目の前には、当事者の家族の方々。
みんな不安そうな表情で座っています。
自分の両親もああして、座っていたのだと思うと、少し胸が痛みました。
そんなことを考えていたら時間となり、家族教室が始まりました。
最初は、断酒会の方のお話。
次に、GA(ギャンブルアノニマス)の方のお話。
最後に、私たち名古屋ダルクの番でした。
家族の方々は、食い入るように聞き入っていました。
その姿を見て、思い出すのは、やっぱり自分の両親のことでした。
親父もお袋もこうやって、心配、不安を抱えながら話を聞いていたんだなと。
少し胸が痛みました。
自分たちの番になり、まずはカツがダルクの説明と自分の経験を交えた話をしていました。
その話を聞きながら、何を伝えればいいんだろうと、そんな考えばかりが頭の中をぐるぐると回っていました。
いよいよ自分の番です。
子供の頃の家庭環境、小学生時代のいじめ、高校時代の人間関係の失敗、なぜ薬に繋がったのかなど様々な経験を今の自分の考えを交えて話しました。
僕は、>ずっと寂しかった。
でも家族のために共働きで働いている両親に伝えることができなかった。
子供の頃、いつも母親と喧嘩している父親が怖かった。
小学校の時、いじめられても、どれだけ苦しくても伝えることができなかった。
両親に心配をかけてはいけない。言ってはいけない。聞いてはいけない。
自分の中にあるそんな言葉が僕のことをずっと縛りつけていました。
まぁ言えない代わりに我儘と嘘ばかりをつく子供になっていったんですが・・・そんな生き方をしてきたので高校時代に人間関係に失敗して、はぶられたり、バカにされたりした時も話す事が出来ませんでした。
それどころか、いつも取り繕うために嘘に嘘を重ねて生きてきました。
苦しかったです。
気が付いた時には、シンナーを使っていました。
もちろん使うことに抵抗はあったのですが、断ったら嫌われるかもしれない、バカにされる、ハブられる、かっこ悪い、そんな考えから使い出しました。
ある日、部屋でシンナーを吸っていて、意識が戻った時に、母親と姉2人が目の前にいました。
母親は何も言いませんでした、姉たちは諭すように、詰るように僕に対して何かを言っていました。
正直、覚えていません。
何故なら、僕は都合の悪いことから逃げて生きてきたからです。
今は、シンナーを吸って、意識のない状態で、よだれを垂らしてる息子の姿を見たときの母の気持ちを考えてしまいます。
しかし当時は、そんなことは考えもせず、いつの間にか覚醒剤を使うようになっていました。
言い訳に聞こえるかもしれませんが、使わないと生きていられなかったからです。
しかし覚醒剤を使うようになってからは、毎日のように金を盗んでいく息子、何日も全く寝ずに仕事に行く息子、気に入らない事があれば恫喝し暴れる息子。
そんな自分の姿を家族は見続けていました。
妻と離婚もしました。
友人もいなくなりました。
借金で首が回らなくなりました。
仕事も上手くいきません。
なんで生きてるのか分からなくなりました。
苦しくて、死んで楽になりたいと思い、高速道路を走りながら、今ハンドルを離したら楽になれる。
そんなことを思い、何度も死のうとしました。
でも死ねなかったです。
本当は死にたいのではなく、生きたかったからです。
ただみんなと笑って、幸せに、普通に生きていたかっただけなのに、僕にはそれが出来なかった。
だから気が付いた時には、覚醒剤に支配され、覚醒剤のために生きていました。
依存症という病気の僕は、死にたいって気持ちでさえ覚醒剤を使う理由にしました。
生き方もさらに酷くなりました。
家族のお金を盗むことも、父親に対する暴言暴力も・・・いろんな事がひどくなっていきました。
でも両親は、僕に何も言いませんでした。
刑務所に入った時も、僕のいう通りたくさんの差し入れをしてくれました。
借金の清算もしてくれました。
きっと僕のことが怖かったのだと思います。
それが、僕には無関心に感じた。
子供の頃と一緒だなと。
僕は僕の自分勝手な理由でたくさん家族のことを傷つけてきました。
でも僕もたくさん傷ついてきました。
身勝手な言葉に聞こえるかもしれませんが、甘やかすことが愛ではありません。
無関心は愛ではありません。
お金を与えることだけが愛ではありません。
自分たちの言う通りにさせることは愛ではありません。
ご自身の愛は本当に愛なのか、もう一度考えて欲しい。
そして突き放すべきところは、突き放して欲しい。
相手にとって、どう行動すべきか考えて欲しい。
これが家族教室で言いたかった事なんですが、話してる途中で涙が止まらなくなっちゃって・・・伝えたいことの半分も話せれなかったと思います。
しかし今回の家族教室は、自分にとって良い経験になりました。
これからも自分の経験が誰かの為になるのなら、いつでもどこでもメッセージを置きに行くつもりです。
ありがとうございました。
みつや
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