2021.04.06|ブログ

『塀の中からの声』

名古屋ダルクへは毎日刑務所、留置所、拘置所から何通も手紙が届きます。

そのほとんどが『次こそは絶対薬物をやめたい』という内容のものです。

しかし残念ながら刑務所を出所してからダルクにつながる人は少ないのが現状です。

繋がってもすぐに辞めてしまったり、突然いなくなってしまったり…

ですがそうなってしまう気持ちも痛いほど理解できます。

長い懲役生活がやっと終わり刑務所の門をくぐった瞬間『自由』を手にしたかの様な錯覚に襲われます。

自分もそうでした。

相当に心が揺さぶられました。

自分は刑務所にスタッフが迎えに来て頂いていたのでなんとか名古屋ダルクに行き着く事ができましたが、1人だったら行ってなかったかもしれません…

そういった現状を目の当たりにすると、どうしても今の日本の薬物犯罪に関する行政のあり方に疑問を抱いてしまいます。

しかしそんなを言っても始まらないので、私達が出来る事を精一杯やっていこうと思います。

手紙の返信を全て一人一人手書きで書いている事もその一つです。

手紙以外にも地域の保護司や保護観察所と連携を取ることや、刑務所への啓発活動、教育などもそうです。

そしてこの様にブログやSNSなどをとうしてダルクの活動を色々な方達に知ってもらう事、依存症の認識と理解を広げていく事も大切な活動だと私達は考えています。

 

刑務所の中には本当に苦しんでいる人がまだまだいます。

刑務所内の薬物教育に出られる人も実はあまり多くはないんです。受けたくても受けれない人がゴマンといます。

全て刑務所内での評価で決まってきます。やる気があって、素行がよく、問題を起こさない受刑者。

それも大事かもしれませんが、『苦しい』『助けて欲しい』そんな声を出す事もできない受刑者を自分は見てきました。

自分はそんな人達にもダルクに繋がる糸口をもっと広げたいんです。

字が書けなくて手紙が出せない人、精神的な疾患を患っている人もいるでしょう。

でも自分は名古屋ダルクでそんな仲間達が回復していく奇跡みたいな姿を見てきました。

 

まだまだ乗り越えるハードルは多いですが、諦めずにやっていきたと思います。

 

(カツ)

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