SAYONARA

君は僕の友達だった。

若い頃、僕と友達との間には、いつも君がいた。

笑ったり、歌ったり、笑顔の中心に君がいた。

楽しかった。

君は僕の恋人だった。

大人になってからの僕の恋人との間にも、いつも君がいた。

待ち合わせや食事中、深夜になっても君が話せなかった。

嬉しかった。

君は僕の同僚、上司、部下だった。

仕事の話をしたり、人生の話をしたり、女性の話をしたりするときも、いつも君がいた。

様々なことも学べたのも、君がいたおかげだったのかもしれない。

ありがとう。

ただ、いつの日にか、君は必要以上に僕にとって大きくなっていった。

人との潤滑油であるときは良かったのだが、僕の全身を覆い隠すようになってしまった。

その日から、僕は君と一人で付き合うことが増え、味よりも度数が気になり、酔うことを計算に入れながら、たしなむ様に変わってしまった。

いや、たしなむのではない。

君の影響下になり、僕自身の好みや趣味で君を利用することができなくなったのだ。

そんなつもりはなかった。

その頃から僕は、心身ともに疲れ果ててしまった。

もう若い頃の君には会えなくなったようだ。

ならば別れるしか仕方がない。

サヨウナラ。

昔は、ありがとう。

アディクションへの手紙 イケちゃん

 


SAYONARA への1件のコメント

  1. 藤原 元子

    手離す勇気決意頑張って出来良い日々安穏な生活安心出来ます大変な人生日々の中決意結果ですね。今後の幸せ時間応援しています頑張って下さい

    返信

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