2025.03.04|ニューズレター

バックナンバー2023年 クリスマス号

「炊き出し活動について」         

                         ディレクター 矢頭 佑太 

 

ダルクに繋がり5年が過ぎました。

こんなにいるとは自分でも驚いています。今は自分のことだけではなく、全体を意識して取り組んでいます。仲間に自分の経験を伝えること、伝え方にはいつも悩まされています。

押し付けや説教じみていないか?

そんなことを考えてしまうと言葉が多くなり、結局何が言いたいのか?となってしまいます。

シンプルに伝えることだけ伝えて、あとは相手の問題、疑問、質問に僕なりの話をさせてもらっています。

さて、ここからは、炊き出し活動について色々と書かせてもらいます。 名古屋ダルクでは4年前から毎週木曜日に名古屋の100メートル道路こと若宮大通りの高架下で夜7時から1時間、福信館でいろいろな教会関係者の方達が朝から作ってくれているカレーライス・おにぎり・スープの配食をさせていただいています。特製カレーは僕らも休憩中に食べさせてもらっていますが冗談抜きでとっても美味しいです!!最近では僕らも配食だけではなくお昼のカレー作りのお手伝いもさせてもらうようになりました。その経緯としては以前、竹谷神父のお話の中で、炊き出しボランティアの高齢化、男手が足りない、と聞き、それならダルクで活動している仲間の出番と感じ、竹谷神父に話したところ是非にとおっしゃっていたので、そちらのお手伝いも始めました、出来上がったカレーを配食するだけでは見えなかった大変な作業でした。木曜日の炊き出し会場にはいつもたくさんの方が食事を求めて列を作ります。多い時には180人来ることもありました。遡ってリーマンショックの頃にはその倍の人が食事をもらいに来たそうです。社会情勢が顕著に出る活動だと感じます。もともと、年金支給日や生活保護費の支給日過ぎは少ないという話だったのですが、私の感覚では一概にそうだとは感じません。

いつも120~130名は来られます。たくさんのお米を炊き、ルーを作り、おにぎりを握っています。炊き出し会場では食事だけでなく困窮者に生活相談といったことを行なっていたり、様々なボランティア活動をしている方たちとの出会いもあります。最近ではボランティアがしたいという青年もお手伝いしに来てくれます。いろいろな教会の神父さんやシスターたちともざっくばらんな会話ができるのも楽しみの一つです。食事をされる方たちともだいぶ顔馴染みになってきて最近どうなの?仕事は?や困っていることはない?などの世間話しをさせてもらっています。街で見かけて声をかけてくれる人もいました。けれど、私自身、初めからこうだったわけではありません。そもそも私は炊き出しで提供される食事を食べることにすら抵抗がありました。自分はこの人たちとは違う。見下している自分から始まりました。そこには自分の問題の本質がぎゅっと詰まっていました。五体満足で何不自由なく育ててもらっていた私。それが当たり前に感じ、感謝することができずにいました。食事に並ばれる方は暑い日も寒い日も雨の日もきちんと列を作り、順番を守ります。早くしろだのなんやかんやの文句の一つも聞いたことがありません。ありがとう。ごちそうさま。

これこそ私が見失っていたものだと気づきました。そのうちに偏見や見下す心も薄れていき、フラットな目線で関われるようになりました。自分の欠点や短所を取り除いてくださいとの祈りが通じて与えられた出来事なのかと最近は思っています。今では毎週木曜日が楽しみに感じるほどです。

ありがとうございました。

                            

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