2025.02.04|ニューズレター

 バックナンバー2023年夏号 『還暦』ヤス

還暦 ヤス

一昨年 10 月 3 日、この日が名古屋ダルクとつながった日です。自分は 60 歳になりますが 刑務所生活が長く外の世界では初心者と言ってもいいぐらいです。刑務所には 10 回、通算
すると 26 年も入っています。外には 1 年も続けていたことはありません。今考えると本当に
バカみたいですね、10 回ですよ 10 回。普通の人間なら 2 回か 3 回でこれではダメだと気付くはずです。しかし自分はバ カなのか全くそんな事など考えもしませんでした。それだけ薬の魅力に取り憑かれてしまったのかも知れません。若いう ちは体力もあったし気力も十分だったので懲役などへとも思いませんでした。でも 10 回も入ったのだから気分的にも腹 一杯になりました。懲役に行っている時はダルクという所があるとは知っていました。だけどどんな事をしているのかは 知ろうとは思いませんでした。なぜかと言うと同じ懲役仲間の間ではダルクの評判はあまりいいものではありませんで した、いや、悪いと言った方がいいのかも知れません。1 人として詳しいことは知らないのにみんな悪く言います。自分も 右にならえじゃないけど、いつしか悪く思うようになりました。自分も懲役 10 回目の時、これではダメだと思い色々考え たのですが自分の力だけでは絶対にやめることが出来ないと思いダルクの力を借りようと考えました。ダルクに来て 1 年 6 ヶ月が過ぎました。最初のうちは右も左もわからずに一生懸命やっていましたが最近になって周りが見えるように なりました。本当につらいこともありましたし、もう逃げようと思ったこともありました。今でもこの先どうなるのだろうと考 える時もあります。だけど薬から遠ざかっていることも事実です。今まで 1 週間と空けたことがないのにです。これから 色々なことがあるでしょう。そのたびに悩む事だと思いますが、そんな時は焦らずにのんびりと進んでいこうと思います。 まだまだ人生これからです。ファイト!!

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